NPO 二十四の瞳
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老いて学ぶことの限界

終活の本質はちがうところにある。問題意識が高かろうが低かろうが、例え情報収集してせっせと勉強をしようが、いざという時には学んだことを活かせない。実践ができないのだ。
 
●ある日突然、親(配偶者)ががんであることを告知された。
●ある日突然、親(配偶者)が倒れ、車いす状態になった。
●ある日突然、親(配偶者)の入院先病院から退院してくれと言われた。
●ある日突然、親(配偶者)の言動がおかしくなった。
●ある日突然、親(配偶者)を施設に入れなければならなくなった。

こうしたことは、元気な時にはなかなか考えないものだが、金持ちも貧乏人も、誰しもが必ず出くわすことだ。いくらたくさん本を読んで準備した気になっているシニアであっても、いざその時になると、おそらく自分では何もできない。動揺して、何をどうすればいいのか判断がつかない。行動に移せない。だれに何をどう伝えればいいのかがわからない。

そして、そんなとき多くのシニアは子どもたちの携帯を鳴らしまくる。その頻度が高まるのと正比例して、親子関係がおかしくなっていく。で、子どもを頼れなくなって、焦って慌てて藁をもすがる思いでババを引く。専門家もどきにダマされて、気づいた時には後の祭りだ。

結局、日頃からあれやこれやと勉強しているシニアであっても、いざとなれば動揺して、理解していたはずの万一の場合の対処法を脳内データベースから抽出することがかなわず、身動きできなくなってしまう確率が高いのである。

というのも、老後の諸問題というのはどれもかなり複雑で専門性が高い。IQの高い霞ヶ関の官僚たちが、B層には理解できないような難解な制度設計をしているためだ。永田町や霞ヶ関の住人たちに有利になるように、でもそれが一般大衆には見破られないように、といったほうがいいかもしれない。ましてや、それを勉強するシニアの側は記憶力が低下しているから記憶が定着しづらい。だから、いざ何かが起きてしまったとき、せっかく学んだ知識や情報を活かせない可能性が高い。

これが、10年間にわたって、シニアを対象とする24時間対応の電話相談サービス、同じく老い支度に係る啓発講座をやってみた実感だ。

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